親とコンサート

BJが、今私達が子供達を連れてブロードウェイミュージカルや
クラシックコンサート、あるいは(クラシックな)ロックコンサートに行く事を時々
「親と、コンサート行くなんて、考えた事も無かったよなあ・・・」
と、言う。

そう言われて私は不思議な気がする。

私は、歌舞伎、新派、寄席、小唄の会に祖母に連れられて行き、
スター・ウォーズなどの洋画やカントリークラブには父や祖父に連れられて行き、
サントリーホールなどのクラシックコンサートには母と一緒に行って育ったので。

BJの言葉を聞いて、
え?
そういう場所に出入りするマナーって、親が子供に教えるのが普通なんじゃないの?
と思ったが、そうでもないらしい。

何しろ私が記憶する一番古い寄席の記憶は、あれは幼稚園くらいだったのかな?
寄席に行ったのだが座席に座ると小さすぎて何も見えないので、祖母が
「前があいてるし、いいわよ、前に行って」
と言うのですなおにステージ中央の一番前の席に行ったら
出てきた(落語の前の)漫才の二人組が私を見つけ、
「おや、おじょうちゃんが来てますねえ!どこからきたの?」
とかさんざんいじってくれて泣きそうになったものだし。

「面白かったら笑ってあげて拍手すればいいの、
つまらなかったら出てきちゃえばいいのよ。」
と祖母から教わったのだが、そういうのもかなり破天荒だったのかな。

祖母には色んな事を教わった。
歌舞伎を見に行く時にはいいおべべを着て行くものなのだが、
一度だけ「ミミちゃんも、こういうのは知っておいた方がいいだろうから」と
桟敷席を取ってもらった事がある。
そこへ行く時はいつもの「盛装」ではなく、
「◯◯女学校のセーラー服を着て行くのよ。」
と指示された。
え?
だって、日没後の外出は、禁止されてる学校ですよ?と言うと
「おばあちゃまと一緒だからいいの。大丈夫。
あそこ(桟敷)に座るってことは、こっちも、見られてるんだからね。
見られる格好をしないといけないの。」
と言われ、セーラー服を着て行った覚えがある。

そうさせられていた時には全然わかっていなかったのだが、
後年江戸の女の遊びとかを扱う本を読んでいたら
祖母のやり方がまるっきりそこに書かれている
「江戸の女の遊び方」だったのでたまげたものだ。
そうかー、あの人は、本当に江戸っ子だったのだなあ、と。
そしてそういう教えをじかに教わった私は本当に得をしたな、
林真理子みたいな田舎者がどれだけ憧れて想像して
調べて本に書いてても、私が体験したものとは違うのだなと思ったのだ。

祖母と芝居を見に行っていた時、芸能人が見に来ている事も度々あった。
「◯◯が来てるね」と言うと、
「どこに座ってる?」ときくので
「私達の2列後ろあたり。」と答えると
「コンパクト持ってる?鏡でね、お化粧直すふりして、後ろ見なさい。」
と、祖母が言うのだ。
なんだそりゃ、と思ったら
「直接振り返って見ると野暮でしょ。
でも、ああいう人達(芸能人)は、見てあげないといけないの。
だからね、コンパクト出して、お化粧直すふりして、
その鏡の中でこっそり後ろを見てあげるのよ」
と言う。

・・そ、そこまでするんか・・・!!

ちなみにその時私と祖母より後ろの席にいたのは東山と諸星かーくんである。
もう時効だからいいよね。
舞台には先輩の川崎麻世が出ていました。

祖母は映画の趣味も良かったので、フランス映画とかおすすめを教わって
当時はレンタルもなかったから御茶ノ水のアテネフランセまで
おすすめのフランス映画(ジャン・コクトーとかね)を見に行ったなあ〜。

父には音楽を色々教えてもらったし、アメリカ映画の面白いのを勧めてもらった。
「時計仕掛けのオレンジ」とか、キューブリックの映画なんか
父に勧めてもらわなかったら多分見てなかったし。
ていうか中学生の娘にあれ勧めるってどうよ。

母とは、クラシックのコンサートに一緒に行ったり、
上野の美術館や博物館の特別展に行った覚えがある。
何がすごいんだか当時の私には全然わかってなかった登呂遺跡とかにも。

あれやこれやで、結構親にはあちこち連れて行ってもらったし
コンサートや映画や芝居やあれこれに行ったなーと思い返してみると
やっぱり、うちの子達にも色々教えてやりたいなと思う。
恥かかないように、ってのもあるけど、見方を知らないと面白くない芸術ってのもあるしさ。

とりあえずは、クラシックコンサートへ行く服装と
ロックコンサートへ行く服装は違うのだとか、
ファミレスでご飯食べるのと予約が必要なフレンチレストランへ行くのとでは
服装をかえるとか、その程度はうちの子達も身について来たようなので
まあいいかなー。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

そういう星の下に生まれて

 先日の事、年金で1人暮らしの友人が私のことを、「あなたは幸運の星の下に生まれたようだね」と言いました。確かに、収入やら子供3人がそれぞれ無事に家庭を持ち孫にも恵まれたこと等からいうと、そのようです。
 また、父は洋画が大好きでよく連れて行ってくれましたし、母は母方の祖父から教えられたクラシックが好きで音楽の事をよく私に教えてくれました。
 が、こちらを拝見すると、岡山の田舎者の私などとはてんでレベルが違うお育ちなんだな…とつくづく上には上のある幸運の星の元に生まれられたMimiさんの生い立ちをうらやましく、というのではなくて興味深く拝見しました。やっぱり人には生まれた「分」というものがあります。そんな中で必要なマナーを教えるのが親の務めなのかなあ、と思ったことでした。

Re: そういう星の下に生まれて

> kurashiki-keikoさん

ほんとに、3人のお子さんを立派に育てあげて、お孫さんもすぐそばにいて
うらやましいですよ。
私もそんな風に充実した主婦生活出来るといいなあ、と憧れております。

私がレベル違うだなんて、やめてください〜、恥ずかしい!
keikoさんはお医者さまのお嬢様じゃないですか!
私みたいな、たまたま東京だっただけの庶民の家とは格が違いますよほんとに。
祖母は粋な人で格好良かったのですが、私は単なる一般人です(^^;;

子供に「必要なマナーを教える」「外で恥をかかないようにしつける」のは
親の仕事だと私も思います。
知らないうちに親にしつけてもらったマナーのおかげで、
私もずいぶん得をしてきましたし・・・・。
仕込んでもらっているかいないかで、社会に出ると色々違いが出ますよね。
プロフィール

Mimi

Author:Mimi
アメリカ生活もかれこれ20年。
夫と子供2人(うち1人は大学進学でオハイオ在住)、猫1匹とアラバマの田舎に住んでいます。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR