Dead Poets Society

Dead Poets Society(邦題・いまを生きる、1989年米国、ピーター・ウィアー監督、ロビン・ウィリアムズ主演)をDVDで見た。
私とBJは以前見た事があるけど、タロウは初めて。
見終わって「面白かった〜・・・良かった」と言っていた。
でしょう。いいでしょう。

私は、見ながらつい「ロビン・ウィリアムズも死んじゃったなあ・・・」と思って
ほとんど冒頭から泣けて泣けて。
最初に見た時と違って、色んな意味で泣けた。

ロビン・ウィリアムズ演じる教師キーティングが最初の授業で
「キーティング先生と呼んでくれてもいいけど、
もっと親しく『O Captain, My Captain』て呼んでくれてもいいよ」
と言うのが大事なセリフなのだが、現実にウィリアムズが亡くなってしまった時
ネットに
「O Captain, My Captain.... R.I.P.」
と書き込んでいるファンが多かったのを思い出してもう涙。

しかし、なんで邦題が「いまを生きる」なんだろうなあ。
原題の直訳「死せる詩人の会」でいいんじゃないの?
「いまを生きる」は劇中でキーティング先生が引用する「Seize the Day」から来ているらしいが
それだと「いまを掴め」って感じだし・・・。
ピンとこない。

それはともかく、改めて見てみて映像の美しさにうっとりした。
ロケ地はデラウェアにあるボーディングスクール、セント・アンドリュース・スクールだそうだが
景色がとにかくきれい!
ひとつずつの構図も本当に決まっていて、絵か芸術写真のよう。
映画はこういうとこが丁寧なのがいいのよねー。テレビドラマと違って。

以下、ネタバレです。





ニール(ロバート・ショーン・レナード)、トッド(イーサン・ホーク)ほか
Dead Poets Societyのメンバーひとりひとりのキャラクター造形がとてもいい。
それぞれの青春、それぞれのドラマがあり、かと言って語りすぎず。

ニールとトッドの間の細かいエピソードが積み上げられていく過程がいい。
入ったばかりでシャイなトッドに、スタディグループに参加しないかとか
色々とお節介なくらいに声をかけるニール、
誕生日に「去年と同じデスクセット」をもらってがっかりしているトッドに
「これ、飛ぶんじゃね?」と、暗にこんなもんぶん投げてしまえ、と笑うニール、
小さなエピソードがニールの人となりを表し、トッドが親しみを感じていく過程を丁寧に描いている。
こういうとこが、説得力を生むのよね。
ずさんなストーリーだとこういう丁寧なエピソードが少なくて、
「なんでここで主人公がこんな行動すんの?」
とか、納得出来ない展開になっちゃうから見てて白ける。

演劇をやりたいというニール自身の希望と、父親が彼に望む進路
(ハーバードへ行って医師になる)の板挟みとなってニールは自殺してしまうわけだが。
彼は、優しすぎたんだろうなあ。
あそこで父親に思い切り反抗する事だって出来たのに、
「うちはさほど裕福じゃないし・・」
と、親がどれだけの努力をして自分をこの学校へ入れてくれたのかを
キーティングに言っていた事からもわかるように
その父親の期待を裏切る事は出来ない、と飲み込んでしまった。
普通の書き方だったら「やな父親!子供の希望を聞いてやれよ」と腹が立つものだが
この映画では父も息子も母親も誰も悪い人がいないのがやるせなかった。
それとも、今は私が父母の立場だからそう思うのかな?

ニールの死についての責任が「死せる詩人の会を作れとそそのかしたからである」と
キーティングに押し付けられ、トッド達メンバーはそれが事実であるという書類にサインしてしまう。
そしてキーティングは退職することに。

授業時間中、キーティングが私物を取りに教室へ来る。
彼の去り際、書類にサインはしてしまったものの後悔しているトッドは机の上にのぼり
「O Captain, My Captain」
とキーティングに呼びかける。

他の生徒達も次々に机に立ち、同じように呼びかけ・・・・るのだけど、
そうか、全員が立ち上がったわけじゃないんだ!と、驚いた。
なんか私の記憶の中だと教室の全員が立ってSaluteしたように思ってたのよ。
違うのね。座って、無視してる子達もいるんだ。
あー、これ、びっくり。
ていうかここもまたリアルで説得力があって、むしろいいんだけど。
日本映画だったら「全員が」立ち上がりそうだなーとか思ってしまった。
でもそうやったらもう嘘くさくて陳腐よね。

見終わった後、BJもタロウも
「最後、全員が立つんじゃないんだ!」
と驚いてたけどやっぱりそう思ったわよね。

そしてキーティングのためらうような笑顔でいきなり幕、なのも良かった。
もともとの脚本では最終場面はキーティングが入院して病院のベッドにいる、
という設定だったそうだけど監督がカットしたそうだ。
うん。ない方がいい。
ていうかそうなると、全部彼の回想、とかそういう風に持っていく脚本だったのかな?
死の床でかつての思い出を語る、みたいな?
うー、それじゃいきなり安っぽくなっちゃう・・・。
監督って大事なのねやっぱり。

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Mimi

Author:Mimi
アメリカ生活もかれこれ20年。
夫と子供2人(うち1人は大学進学でオハイオ在住)、猫1匹とアラバマの田舎に住んでいます。

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